エルフの日々

誰にも「約束」された場所があり・・そして誰もがそこを目指して一生懸命歩いてる
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新 年 所 感

 新 年 所 感

 平成23年は、西暦2011年という年は、恐らく歴史に残るのだろう。
あらゆる意味で、それまでの世界観を変える事になる出来事が連鎖的に起きた。
私達は時に翻弄され、汚され、温かさを知り、痛みを鈍磨させた。
それは、新しい年になっても続いていて、そしてこれからも続く。
私達はこれからそんな時代に生きていく。


「闇(災害)の中に、すでに光(生まれるべき社会)がある。闇に突き落とされた人たち(被災者)の中に――。」
これは、ニューオリンズのハリケーン被災地で米国のジャーナリストが発した言葉である。
新しい年を迎え、私達が置かれている状況は、その問題の大きさからはっきり理解されないまま時間だけが過ぎ去っている。
危機を煽るつもりも、社会を悲観しているわけでもない。
私達にとっての「光」、生まれるべき社会とは如何なるものなのかを探りたいだけなのだ。


「クリエイティブ生活者」

 全てに於いて「結果責任」なのだと学んだ。
「想定外」とは、余りに愚かな言い訳であり、その結果もたらされる状況は無防備で愚かだ。
知らなかったでは済まされない。まず知ろうとしなければならないし、後の言い訳は単なる敗者の言分である。
これは何も学者や役人・政治家の話ではない。
これから起こる出来事の兆候は既に足元にあり、その兆候をフィールドから探る努力を惜しんではならない。
フィールドからの情報は、須らく吟味され、情報を皆で共有する事。
そこから新しい対策を紡ぎ出す事こそ旨としなければならない。
これからの時代は、個々の人間・組織・地域が夫々の生活エリアで問題を解決する新しい手法や発想を創造しなければならない。
とは言え、全てを見通せるわけもない。まして私達は全能からほど遠い小さき者達である。
しかし如何なる状況になろうとも、決して屈せず常に創造的に生きていくしか「結果」は得られない。
そういう意味で、私達は徹底した現場主義によるクリエイティブ生活者にならなければならない。


「共有」という思想
 
 少ない物資をより有効に活用するために、私達は「共有」する事を学んだ。
足りないものを均等に分け与えるのではなく、足りないものを持ち寄って不足を補った。夫々の役割に気がつき、力を合わせる事でより大きな力となった。
その大きな力は、端にエネルギーの大きさではなく、及ぶ範囲やそれまでの不可能を可能にできる力であった。
力を分散させるのではなく、集積し、より大きな力として皆で共有する。
それまでの常識を超え、所属を超え、そして新しい世界観を創造していく。
例え、立場や価値観の相違があったとしても、求める若しくは求められるニーズに従って
持てる力を提供し合い、力を発揮するフィールドを共有するべきである。


「コミュニティ」の強化
 
 ともすれば絶望的になる風景の中で、私達を救ったのは、隣人の存在であった。
それは家族であったり、同僚であったり、地域で共に生きる人々であったり、遠くで心配してくれる友人達であったり、見ず知らずの誰かであったりした。
思いもかけない、でも信頼に足るそれらの有形無形の繋がり。
それは、実は如何なる時代でも普遍なのだろうけど、それでもこんな時代だからこそ救われる温かさなのだ。
私達は、「繋がり」を学び再認識した。
その「繋がり」を仮に「コミュニティ」と言葉を置き換えて、これからを思考したい。
「コミュニティ」は、これまでの関係や社会的所属を超え、価値観や距離を超え、様々な形式で私達を繋いでいく。
そんな「繋がり」を強化し拡げたい。
地域で生きる生活者として、常に隣人との繋がりを形成する。
廃墟の中だからできたのではなく、その廃墟で見つけた唯一のこれからの糧なのだから。


「STAY DREAM」
 
 この10ヵ月、十分戦って来たと思う。
何千年かに一度の災害。終わる事のない原発事故。
夕べに別れを強制され、不条理に耐える張り詰めた意思。
長い年月をかけて積み上げて来たもの達を捨てなければならない悔しさ。
強いとか弱いとかそんなの関係なく、崩れる必然。
誰がそれを責められようか。
復旧は我々の責務だけれど、恐らく復興は次世代に繋がれなければならい。
世代を超えて、次の季節を待たなければならない。
挫けたら、休むしかない。泣きたい時は泣かなければならない。
次の世代の芽吹きを妨げるものが、最大の障害であり「悪」である。
とにかく、今を諦めず、できる事をできるだけやっていくしか手法がない。
諦めないために必要な事。「託す夢」を置く事。
「確かな明日」の積み重ねが、未来を希望する私達の唯一の武器。


 
 考えてみれば、私達は「闇」の中に、幾つもの「光」を見出している。
その「光」が、来るべき新しい世界に繋がる事を切に願う。
来るべき新しい世界を担う若い世代と小さな子供たちを育める社会。
世代間格差ではなく、世代間協力で新しい時代に臨みたい。
未だ定かならざる明日だからこそ、「闇」の中で見出した小さな「光」に賭けてみたい。


新たな年を迎え、私達は大きく舵をきる。

2012.01.04 Wednesday 20:54 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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