エルフの日々

誰にも「約束」された場所があり・・そして誰もがそこを目指して一生懸命歩いてる
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「新年所感」

JUGEMテーマ:介護

 「新年所感」

  正月の神棚飾りと元旦の祝い事は、寝たきりの父の座敷だった。
神様の配置を息子が間違うのではないかと、心配そうに伺う父の顔が思い出される。
神棚飾りの折、ベットではなく、仏壇に飾りの手順を聞くようになって久しい。

 
 お盆が近づく夏のころ。
荒浜海岸に夜釣りに出かけた折、魚の当たりの鈴の音を聞きながら、病院を辞して事業を志すことを父に話した。
父は、不遇な息子を気遣い、心配まじりの笑顔で賛同してくれた。
フォーレストの賛同者第一号は、まぎれもなく父であった。
あれから十年になる。

 
 独りで歩き始めたころ。
資金も伝手もなかった。
技術者として患者さんの傍に行くことのできない日々。
野良犬同然。馬鹿と言われることに自虐的に笑っていた。
信じるしかないのだけれど、膨らむ借金と先の見通せない不安はいつもついてまわった。
人の温かさと優しさをはじめて実感できたは、このころだった。

 
 
仲間ができたころ。
「責任」の二文字に押しつぶされた。
他人の人生にかかわる怖さを実感した。
独りで歩いている時よりも孤独なときがあった。
人に囲まれるよりも自分に逃げ込んでいた。
それでも信じて付いてきてくれる仲間たちが、そのときを支えていた。
支えられているから、自分も支えられることをはじめて知った。

 
 逆風が吹いたころ。
全国にこんなに仲間が居ることを知った。
誰もが同じ路の上にいるのだと教えられた。
事業のパートナーに恵まれ、年上の先輩に教えを受けられるようになった。
点が線になり、支えは更に多軸となって面になっていった。
「感謝」を形にできる喜びも知った。
 
 
 花が咲き始めたころ。
私心が削がれ始めていた。
元々「専門職を地域に送り出す」ことが命題ではあった。
けれど、どこかに自らの成功を願い、どこかに落ちていく圧迫された怖さがあった。
いつの間にか、成功を願う気持ちも、落ちていく圧迫感もなくなっていた。
皆が、元気に安全に仕事しているのが嬉しい。
患者さんやご家族に感謝されるのではなく、希望を持ってもらうことが嬉しい。
スタッフが壁を乗り越えたときに、共に味わう感激が嬉しい。
大人の仲間入りをした新人が、歩き出す背中がいい。
こころ開く友人が増えることが嬉しい。


  平成23年度がまもなくはじまります。
今年は、新しい組織編制の元、新しい事業に着手します。
荒浜の砂浜から十年。
ようやく夢が手の届くところまできています。
けれど、それは私たち専門職だけの夢ではありません。
新しい目標は、その地域ごと新しい社会の繋がりを結んでいける事業へと発展させます。これからは、夫々の生活の中で、各々が結ばれる事業へと向かうことになります。
その芽は、すでに私たちのもとにあります。
その芽を、みんなで育みたい。

 それが、今年の想いであります。    願わくば皆が元気で、一緒に結ばれることを。

2011.01.01 Saturday 22:02 | comments(1) | trackbacks(0) | 
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いとうゆうこ (2011/01/03 11:43 AM)
勝手ながら新年所感を拝見し、思わず大きくうなずきながらも胸がジーンときました。ほんの片鱗ながら千葉代表はじめフォーレストの皆様とかかわりあっていける幸せを感じます。
私もまた、20年の総括をしつつ、前に向かうエネルギーをチャージすべきことを感じる所感でした。
感謝申し上げます。