エルフの日々

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連携ケーススタディ3−2【運動器向上支援】

JUGEMテーマ:介護

 【運動器向上支援】・・・生活に必要な運動機能・能力に対する支援

ケース5
 68歳女性。下肢痛特に膝関節痛の訴え。
近所の整形外科受診で「歳だかさ・・」の決まり文句で長年通院していたが、最近浮腫みが酷く、痛みも増している。
何とかならないだろうか・・との相談。
最初お会いした時の下肢の浮腫みは確かに重度であった。循環器の障害を疑っても仕方ない程。
しかし既往はなかった。下肢痛は単に膝関節変形起因もあるが、寧ろこの浮腫みが原因のようであった。
膝関節周囲の評価。関節周囲及び周囲の筋・軟部組織に対するコンディショニング。
足部も同様にコンディショニングすると、直ぐに浮腫みは軽減した。合併していた腰部痛も下肢痛を庇っているために起こっている二次痛。肩周囲の疼痛は杖や歩行器に過度に依存した歩行様式であったために起こっているこれも二次痛であった。
動器向上支援として週1回の訪問スケジュールでは、ご本人の活動量から改善に届かないような状況が考えられたため、週2回の通所サービスでの対応を勧めた。
しかし・・・拒否。
どうも以前に勧められて通っていた通所サービスが合わなかったらしい。それに懲りて自宅でのサービスを希望したらしい。・・・・・・・・。
訪問での運動器向上支援は2ヵ月で終了。コンディショニング及び歩行手段変更。適応するサポーターや靴の選定。
この2ヵ月での変化は下肢痛と浮腫みと腰痛と・・・外にもう一度出ようとの気持ち。
何より変化していけると言う自信。そして対応するサービスのあり方で全く結果が変わる実感。僅か2ヵ月の数回の訪問でそれが取り戻せる。
現在、リハビリ中心の通所事業所に週2回通っている。

 
  運動器向上支援は、正にリハビリテーションサービスの中心と言っていい。
提供する側もそこに重点を置き易い。しかし単純に運動器の改善が生活そのものを変化させるケースは実は限られている。又、長期間の運動器向上支援は効果を出す事よりも寧ろ漫然としたサービス提供に陥りやすい。
支援の目的と改善の結果を得られ易いのだから、尚更サービス提供は目的指向であり且つ有期である必要がある。
併せて、疾患や全身状態等の条件、生活状況や家族機能等を十分考慮し、運動器向上が主目的であっても、多職種・多事業でのサービス提供を常に念頭にすべきである。
単一職種・事業でサービス提供が為された場合、全ての問題を解決できるかのような思考は、傲慢であり、又最良の結果を得られない事になる。
訪問リハビリテーションをはじめ、地域で提供されるリハビリテーションのエビデンスが出にくい要因の一つなのだが、未だその意識は低い。


ここまで・・・
退院時移行支援・生活再設定支援・運動器向上支援
と3つの支援を述べてきた。
我々のサービス提供のための利用者ニーズ分類では、この3つの支援は有期が原則で、必要に応じて支援体制や関わる専門職や事業を連携変化させる事が肝要であることが解っている。
この中で単純にリハビリテーションだけのエビデンスを導くのは不可能であり、その思考は傲慢である。それは生活の中で実践されるリハビリテーション効果をどんな目的でどのような手段で実践したかを個別に検討する必要があるからである。
単純な話である。生活は利用者一人一人が違っているからである。
故に提供されるサービスは、基本的にもっと分類しパッケージングし、且つその精度を今後も追う必要がある。その積み重ねが、我々専門職の今後の在り様である。

つづく・・

参考
https://ssl.miwapubl.com/products/detail/933
http://www.team-forest.net/g1/images/20.pdf

2009.09.24 Thursday 21:25 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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