エルフの日々

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連携ケーススタディ3−1【運動器向上支援】

JUGEMテーマ:介護

 【運動器向上支援】・・・生活に必要な運動機能・能力に対する支援

 
 訪問リハに限らず、リハビリと言うカテゴリーで最もイメージし易く且つ、利用者からの依頼若しくは期待が大きい支援である。
当然セラピストも最も得意とする場面であり、又利用者と共有できるゴール設定となるため、サービス提供し易い状況となる。
しかし、在宅支援でのサービス提供であるならば、運動器支援で提供されるサービスは自ずと有期間で問題を解決しなければならないし、それはあくまでショートゴールに過ぎない。加えて、運動器に対する支援は、必ずしもセラピストが実施する運動療法のみで解決できるものではなく、様々な思考方向でサービス提供されるべきである。
そのためには、多職種・多事業で連携した支援体制が必要になる。


ケース3
   79歳男性。転倒から寝たきりとなり、その後肺炎で入院。入院期間が長引いて廃用性症候群が進行した。
麻痺等は認められないため、ケアマネジャーや家族はリハビリをすれば何とか元の状態になるのではないかと期待していた。
確かに、全身で筋力低下が認められ、且つ少しの動作で息切れした。現状ではベット上生活、オムツ使用で、主治医は胃ろうすら検討していた。
理学療法士の運動療法以前に解決しなければならない問題が多数あった。つまり運動に対応するだけのコンディションにするためには、栄養状態の改善や投薬されている薬剤の検討、離床する時間を保証する体制等が必要である。
これは、寧ろ運動器支援ではなく退院時移行支援に近い状態であり、訪問リハではなく、訪問看護で短期間の内に問題を解決させるべきものであった。
事実、栄養状態と水分摂取が十分為されると、かなり運動器の障害は軽減した。
この期間セラピストが提供できるサービスは、疼痛等の緩和や、環境設定、介護手法の検討といったものである。
つまり廃用性症候群だから運動器支援なのではなく、問題を複眼視しなければ、問題解決を先延ばしするだけなのである。
運動に対するコンディションが整えば、積極的に運動療法が加えられ、後に更に機会や時間をかけられるように通所サービスに継投される。
ケース3は現在日常生活が自立しただけではなく、要介護の状態を離脱しつつある。


ケース4
  65歳男性。脳出血後遺症。退院から1年。自宅内で介助歩行が漸く可能。排泄は家族介助でポータブル使用。麻痺からの緊張が強く、常に疼痛の訴えがある。月1回の外来受診以外は外出はしない。外来受診時は家族総出の介助となる。
らく算定日数制限のために治療途上で退院となったケースである。
本来、在宅で適応できるだけの機能・能力に達する事が可能であっても入院期間の制限のために不完全な状態で在宅生活となるケースは珍しくない。
算定日数制限はその後に機能の改善が見込める場合は緩和されるはずであるが、治療にあたったセラピストの技術水準や、医療機関の都合によりその後が左右されている。
本来あってはならない事であるし、今後の医療保険・介護保険からの視点に於いても全く不合理な状況が現在地域でそのままの状況にある。
  訪問リハ対応で、最初の1ヵ月は生活再設定支援により環境や介護手法が構築される。運動器支援はコンディショニングを徹底し、廃用性の障害を排除する。
運動療法が本格的になった場合は、訪問の頻度を上げ、治療の効果を最大限引き出す。
力の向上と並行して介護手法や環境を変更する。つまり運動器向上支援と生活再設定支援を必要に応じて展開させる。
退院時に設定された環境はこの時全く意味を持たなくなる。
住宅改修など大掛かりな手段は、生活と介護手法が確定した時がタイミングであり、現在余りに陳腐な状況がそこにある。
ケース4は、途中身障手帳により下肢装具を作り変え、(麻痺の重篤さを考慮しない装具が処方されていた)結果として屋外歩行が可能なレベルまで改善した。
現在は訪問ではなく、リハを中心とした通所事業所で社会復帰プログラムに移行している。

ケース5につづく

参考
https://ssl.miwapubl.com/products/detail/933
http://www.team-forest.net/g1/images/20.pdf

2009.09.08 Tuesday 23:34 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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